ABOUT

設立理念

黄金の国ジパング―かつてそう呼ばれた日本は、世界有数のダイナミックな地質活動の生み出した、金銀をはじめとする鉱物資源の宝庫です。先人たちは、貴重な鉱物資源の眠る地球の未知なる領域に挑み、数多くの鉱山を開発し、社会を支えてきました。しかし、わが国の鉱山の多くは閉山し、現在ではごく少数が稼働するのみです。そして、鉱山の稼働当時に採集された貴重な鉱物標本も散逸し、かつて日本を支えていた豊かな鉱物資源を知る遺産は今にも消え去ろうとしています。私たちは、先人たちによる鉱物資源の開拓の輝かしい歴史を物語る鉱物標本資料を収集し、後世に伝えて未来に活かしたいと考えました。鉱物資源フロンティアミュージアム―MINERAFRONT―は、未来を担う若い世代に素晴らしい鉱物標本と産業資料を“魅せる”ことで、地球への見方を革新する―パーセプションチェンジをもたらします。そして、人類社会のあらゆる課題を乗り越えるべく、未知のフロンティアを開拓する人材の育成に貢献します。

展示コンセプト

本ミュージアムのねらいは、近代日本の技術的発展の基盤となった国産の鉱物資源・エネルギー資源に関わる資料・試料の価値を訴求し、将来の日本のエネルギー・資源工学を担う人材育成への貢献を果たすことにある。

収蔵庫の資料との連動を念頭に置き、展示自体は更新可能な機能を第一優先とした。具体的には、グリッド形状のユニット什器を設計し、資料の差し替えを容易にする他、グラフィック等のビジュアル情報もディスプレイを通したデジタルサイネージによる提供に絞って更新性を追求した。また、空間全体は黒を基調としたモノトーンでシンメトリックな配置とすることで、クールでスタイリッシュな雰囲気を出すデザインを目指した。

洪恒夫

展示内容

MINERAFRONTの展示室は二つの展示室 SITE1 と SITE2 からなります。

SITE1 は、日本の鉱山から産出した美しい鉱石鉱物標本の実物だけでなく、現在、未来の資源フロンティアの最新研究を、美麗な画像、映像、3D映像などの様々な視点から魅せる、動的な展示室です。

SITE2 は、日本を代表する鉱山から産出した、鉱山の最盛期当時の姿を残す貴重な鉱石鉱物標本の収集、保存、展示を目的としています。壁一面の煌びやかな鉱物標本を間近で観察することができます。

ミネラフロント プロジェクト

ミネラフロントは、東京大学大学院工学系研究科、東京大学総合研究博物館、千葉工業大学次世代海洋資源研究センターの共同プロジェクトにより設立されました。東京大学大学院工学系研究科の地球資源学、東京大学総合研究博物館の展示技術、千葉工業大学次世代海洋資源研究センターのフロンティア資源研究の最新の知見の総動員により、驚きと面白さに満ちた展示を目指しました。

また、ミネラフロントは、様々な鉱山から産出した貴重な鉱石鉱物標本と、それを大切に収集、保管されてきたご寄贈者やご協力者の方々なくしては存在しえませんでした。ミネラフロントの理念に共感していただき、多大なるご協力を頂いた方々の思いと貴重な標本を、後世に伝えていくのがミネラフロントの使命です。

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